ブログネタ
食べ物あれこれ に参加中!
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ
いつも来てくれはって毎度おおきに、うれしおす
がんばれるよう、お好きなボタンを一日一回ポチッとお願いしますm(_ _)m

140301めきき教室1
土曜日は、京都市中央卸売市場の「目利き教室」へ行ってた。市場ファンクラブとも言うべき「食の海援隊・陸援隊」のイベントである。今回は魚の目利きということやったけど、まずは清水焼についてのお話。

140301めきき教室2
次いで塩干物の業者さんが、ニシンについてレクチャー。ニシンって、新鮮な海のもんが入りにくかった昔の京都では重宝された魚で、身欠きニシンを戻してナスと煮いたんは、なじみのあるおぞよだ。私もたまに食べるけど、身欠きニシンを戻すのが面倒なんで、たいていはソフトニシンを使うか、身欠きニシンをやらこう煮いてある市販品と合わせる。
話の中で面白かったんは、北海道土産で数の子がパンパンに入ったニシンの干物を売ってるけど、あれは「作り物」やちゅうこと。身がおいしい雄ニシンの内臓を抜き、雌の卵を合体させてはるそう。
へぇ〜。しかし、そうやんなぁ。あんだけ卵がぷりっぷりにエラんとこからはみ出てるなんて、自然界にいたら泳ぎにくうてしょがないやろう。

140301めきき教室3
試食は身欠きニシンとソフトニシン、それぞれを素焼きと煮付けにして出された。
どっちのニシンも、いまやほとんどが外国産で、国産のニシンなんて2、3%ぐらいなんやそう。北海道近辺でしか口に入らへんね。けど、外国産ニシンの大半は脂を取るためのもので、食用はわずか1割ほどだそう。話を聞いていて、鯨を思い出す。乱獲で減少してるとしたら、日本人が悪いわけちゃうやんか。

140301めきき教室4
身欠きニシンが焼いただけで食べられるとは知らんかった。めちゃめちゃ硬いことはなく、噛みしめると脂がじゅじゅみ出してけっこうイケる。これはアテになる。京都の小学校の給食では、月に1回は出るらしいが、酒好きの大人になりそうな味。
ちなみに、ニシンの表面のテラテラは自らの脂ではなく、保存性を高めるために菜種油を塗ってあるそうな。知らんかった。その油が酸化するので、調理する際はさっと洗うたほうがええとのこと。

140301めきき教室5
続いて、水産の業者さんから、ブリの見分け方についてレクチャー。この日話を伺うた3人の方は、それぞれの道では熟練のプロやけど講義のプロではない。けど、一様に話がお上手で、楽しんで聴けた。その道の達人に伺うお話は、どんな業種でも面白い。

140301めきき教室6
天然ブリと養殖ブリの見分け方は、天然は尾の先がびしっと鋭角で大きいとのこと。しかし、丸のまま魚屋さんで見かけることはそうないよね。ちなみに、天然ブリの旬は年明けから春前まで。養殖は9月から年末にかけてが旨いそうである。そして刺身で食べるなら、養殖の場合は長崎・愛媛・大分がオススメ、焼くなら鹿児島がおいしいんやて。これは与えている餌の違いである。

140301めきき教室7
最近は柑橘系の餌をやって育てるのがブームみたいになってて、ミカン・カボス・スダチなどを冠したブリがよう出てる。柑橘のポリフェノールで脂の酸化が防げるそうである。今回は、大分のカボスブリが出てた。
試食は、かぼすブリと普通の養殖ブリの食べ比べ。何もつけんと食べたら、普通の養殖は身がぐにっとしてて生臭さが口に残る。カボスのほうは脂がのってても後口がすっきり。

140301めきき教室8
調理実習は、ブリの切り身に塩をして、片方はそのまま、もう片方は西京の粒味噌に漬けた。実習とは言えんほど簡単だが、味噌漬けにする場合も軽く塩をして一晩寝かせてから、味噌に漬け直すほうが良いそうである。

140301めきき教室9
自分で作った切り身はお土産に。見本品は焼いてみんなで分けて食べた。「目利き」とはちょっと意味合いが違うたが、これだけの充実した内容を500円で体験させてもらえたんはありがたいかぎり。京都市在住の人なら誰でも隊員になれるんで、いかがですか? 毎年、5月ぐらいに市民新聞で募集がありますよん。