京都町家ぐらし

京都の町家に暮らす玉葱ぽんが、食べもんやお酒、愛犬との日々をつづるトボけた四方山ブログ。ベタなまち徘徊、トホホな情景も織り込んでおとどけ!

精進料理

厳かに送り火、精進の晩ごはん

220816仏さんのお膳
13日からお供えした仏さんのお膳も、16日で最後(言うても我が家では3食ではなく、朝しかお供えせんけど)。16日はアラメを湯がいて、その汁をかど(表)に流す。「追い出しアラメ」で、どす黒い熱湯に追い立てられ、おしょらいさんはあの世へ帰って行かれるのである。最終日なので、アラメのたいたん、ずいき酢と万願寺甘とうの海苔佃煮添え、おつゆはとナンバとオクラの味噌汁。そしてキュウリのもろみ添えにはかいらしい星とハートのんにした。ご先祖も喜んでくれはるやろうww それにしても、ままごとみたいに小さいお膳セットであるが、ご飯は意外にようけ入る。普通のお茶碗一膳分ぐらい。昔の人は白ご飯が基本やからなぁと実感する。

220816送り火6
それまで晴れていたのが夕方になって突然曇り、雷混じりの土砂降りに。雨雲レーダーが真っ赤になるほどで、「せっかく3年ぶりの全面点火やのに、できるにゃろか」と心配したが、予定時間を少し過ぎて無事に送り火は点火された。7時半ごろからテレビを見てハラハラしてたけど、やっぱり…と自転車でご近所のスーパーへ。が、しかし。コロナ禍で屋上は締め切られ、上がれんようになっていた。3年ぶりやのに、むごい。てなことで公団まで行くと、公団は普通通りにエレベーターが動いている(皆さん生活してはるので当たり前やけど)。ありがたいありがたいと、上がらせてもろうた。
保存会の皆さんもものすご心配しはったろうけど、あの火は「3年ぶりなので絶対に点すんや!」という熱意と努力の結晶やったろう。御霊送りの想いと伝統の継承、どっちにも重い意味がある今年の送り火やった。

220816送り火1
220816送り火2
220816送り火3
到着したのが8時20分ぐらいやったし、一番最初に点く大文字はすでに火勢が収まってた。
左大文字と船形はちょうどええ頃合い。奉納した護摩木もあそこで燃えてるな。

220816送り火4
妙法は山が低いのでなかなか見えるスポットが少ないのであるが、さすがに公団の11階
からは見える。けど、遠い。

220816送り火5
鳥居はちょうど点火されたとこやったけど、鳥居も山が低いのと遠いのとで、これくらいが精いっぱい。それでもリアルに拝ませていただけることに感謝する。ご先祖様、また来年。ところで、スマホで記念撮影してはる人が多いんやけど、送り火と至近の人の顔ってちゃんと写るの?もっとも送り火を背景にってなんか違う気がするので、写ってないほうがええやろ(あの世へ帰られるおしょらいさんにとって)と思うが。

220816ささげ
ところで、昼間は産直へ買い物に行ってた。そしたらご近所では入手できひんかった「ささげ」を売ってたんでゲット。細長い三度豆いう感じの野菜であるが、これがないとお盆いう感じがせぇへんの。今は作ってはるとこが少ないんやってね。ささげは湯がいてごま和えにする。これもお膳に入れたかったなぁ。

220816野菜の晩ごはん
代わりに私らがいただいた。朝のアラメとずいき酢に、ささげのごま和え、冬瓜と海老の煮物、黒豆の枝豆、オクラの漬物、おあげさんのシラス・ねぎピザ。海老とシラスを使い、出汁も鰹が入ってるんで完全ちゃうけど、ほぼ精進の晩ごはんで、麦の酒と米の酒をよばれた。こうして今年のお盆は終わった。

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レトロな洋館で京の仕出し

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180324入江さん1
伏見を後にして、五条楽園をブラブラお散歩。かつてお茶屋やった2階から、猫が見下ろす。絵になるなぁ。
なんでこのあたりを歩いていたかというと、すぐそばにある開化堂さんのカフェで、今日は集いがあるのだ。

180324入江さん2
端正な金属の茶筒をこさえはる開化堂さんのカフェは、
かつて市電の修理工場兼事務所やった洋館。

180324入江さん3
茶筒の技を活かされたのであろう、照明もカッコええ。コンクリート打ちっ放しと
漆喰が織りなすレトロモダンなインテリアに調和している。

180324入江さん5
ロンドン在住の入江敦彦さんが2年に一度帰ってきはる。今日はそれを歓迎する
ファンの集いなのだ。入江さんは大病で少し痩せはったけど、お元気そうでよかった。

180324入江さん4
ファンクラブの重鎮手作りの豆絞りナプキンと、入江さんのお土産のチョコレート。奥に見えるのは、城崎のカニビール。カニエキス入り!?と思うたけど、カニに合う味のビールであった。色が濃くてちょっと甘い。さすがに日本酒はもう要らんので、ビールをちびちびいただく。

180324入江さん6
今日は全国からファンが集まっているので、京都の仕出し文化を味わってもらおうということで、料理は泉仙さんの鉄鉢、精進料理の仕出しなのだ。このほかあれこれ趣向があり、お世話くださったファンクラブ重鎮には頭が下がる。おおきに、ありがとうございました。

180324入江さん7
菜飯とお味噌汁、蒸し物は道明寺。精進やし、鯛ではなく小芋をくるんであった。

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天ぷらに、枝豆のすり流し、水物など。精進でもこんだけあるとお腹いっぱいになってくる。

180324入江さん9
180324入江さん10
が、別腹(^_^) デザートはオ・グルニエ・ドールのオペラ。もう、この春に閉店されるとのことで、
金藏さんのオペラもこれが最後。特別に美しいチョコレートの細工を凝らしてあって、それも見事である。

180324入江さん11
入江さんとイアンさん。これからもお元気で!


そんな入江敦彦さんの新刊。旨そうなだけちゃう、そうそう、しみじみ、ハッとする感満載。
入江さんの視線は鋭敏で深い、なのに面白い。タダの食べ物エッセイとちゃうのよ。

精進で精神をいただく

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150523精進料理1
晴れて気持ちのエエ土曜、「精進料理の世界へ」というイベントにおじゃましてきた(この日は、ここ数日ほど暑うなかった)。場所は妙心寺塔頭の退蔵院。老舗料亭の若手後継者で構成してはる京料理芽生会の創立60周年記念イベントで、第1回目は西地区の会員18店が担当された。

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西というのは西陣から嵐山あたりのエリア。ボケててすまぬが、そうそうたるメンバーなのだ。地区長は、野菜ソムリエでもある萬重の田村さん。まずは退蔵院副住職・松山大耕さんの講話があり、松山さんと会員さんたちのディスカッションの後にお料理がいただける。当日参加できたのは70名で、約180名の応募から抽選で当たった面々。運が良かった!

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松山さんのお話は一度うかがってみたいと思てたので、それも楽しみの一つやった。わかりやすく興味深く、仏教と食の関係やお寺の精進料理、ベジタリアンと精進の違いなどについて話してくださる。話慣れしておられることもあるが、非常に頭のいい方である。
続くディスカッションでは、京料理の料理人が精進料理を作ると「おいしいけど、料理屋の料理や」と松山さんが言われたという話があり、なるほどなぁと思た。味も大事だが、その背景にある手間をいただく。材料を無駄にせず、心を込めておいしくするのが精進。けど、プロの料理人にしたら、なんとかおいしい料理を作ろうと思わはるやろう。その兼ね合いは難しい。華美ではなく淡味(たんみ)、滋味なる余韻が残る味わいを大切にする精進に、プロの京料理人がどう挑戦しはるのか・・・

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まず運ばれてきた縁高の紙を開くと、とりよねさんの八寸、矢尾治さんの抹茶豆乳和え、
萬重さんの湯葉餅のあんかけが彩りよく並んでた。
精進料理というと茶色いイメージがあるので、いきなり京料理っぽい。

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笹巻きの中は昆布と花山椒の混ぜご飯。あんかけは中に丹波白大豆や野菜が入ってる。で、この出汁は豆を湯がいたアクも余さず使うてあるそうで、アクがほのかな甘みを醸す。この発想は意外やし、素材を知り尽くしたプロでないとできひんことやろう。

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椀物は嵐山吉兆さんの担当。目にも鮮やかなうすいのスープに、胡麻豆腐と焼き椎茸、独活。添えてあるのは蓮根饅頭で、これを途中でお汁に浸し、もっちりカリッとした食感と揚げ油のコクで汁に変化をもたらす。胡麻豆腐が、どないしたらこんな滑らかになるんやと感激するほどの出来映えで、このあたりにプロの技が!

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冷鉢は長芋素麺の酢物。赤糸こんともぐさ昆布があしろうてある。散らしてある南瓜があまりに滑らかで甘かったのだが、これも一度蒸して裏ごした南瓜を寒天?で固めてあるそう。何気ないように見えて、すごく手間がかかってるのだ。こういうさりげなくかけた手間にもプロの腕が見えるのね。

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〆はご飯とおつゆ、香の物で天喜さんの担当。おつゆの小豆胡麻豆腐は白味噌が入ってて、おすましやのに食べてると白味噌汁みたいになってくる(口中調理って言うてはったww)。これまた信じられへんほど滑らかで、味の変化にプロの発想が冴える。

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ご飯は五穀米を、豆ガラを煮だした出汁で炊いてあった。ここにも材料を無駄にしない心がけ。もちろん、最後は湯斗なのだが、香の物でお碗やお茶碗をきれいにこそげていただいた。
あとでお話を伺うと、鰹を使わん分、普段の料理より倍の昆布を使うてはったそう。そしてアクやガラなども出汁にしてはる。良い材料を使うたらなんぼでもおいしくできるところを、限られたもので旨味を引き出すのにはたいへん苦労されたことと思う。それと、気付いたのはどの料理も、最後のご飯まで塩気がしっかり付いていた。減塩とか薄味ブームであるが、淡白な料理を美味しく味わわせるには、塩加減、それこそ「塩梅」が非常に大事やなと思うた次第である。それと、味が濃かったらちょっともっさりするので、そのあたりも京料理ではなく精進料理を意識してのことやったんかもしれん。
全体を通して「やっぱりおいしすぎる」という気もしたけど、皆様の精神を堪能させていただいた。

ラッキー♪な京焼サミット

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さて、イベントは2日にもあったんで、セッティングなどはその日の方がほとんどしてくださってた。京焼らしい、精緻な交趾の模様に目を見はる水指。その向こうは五月らしい兜のお茶碗と、やはり交趾の蓋置。御棗はランディ先生のトレードマーク、布袋さん。

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お茶碗も、京焼の作家さんの作品。若手さんのがメインやったし、モダンな模様が多いね。

BlogPaint
さて、会場にはきれいどころが勢揃い←ここ、突っ込みは受け付けません

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私はレースのような模様が裾と袖に入ってる、ブルーの鮫小紋で。帯揚と帯締はサツキのようなピンク。
母のお下がりやけど、この季節にはめちゃ気に入ってるねん。

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さて、スタンバイしてお昼を先に済ませようと思うてたら、なんと!「たんとあるし、皆さんもどうぞ」と、精進料理をいただく僥倖。東福寺御用達、矢尾治さん謹製のお料理を頂戴できることになった。
ああぁ〜今日来て良かったぁ。
よもぎ入りゴマ豆腐に汲み上げ湯葉、お芋の白和えと揚げ麩、色とりどりの八寸(精進では木皿と言うそう)。平椀は牡丹湯葉と南京麩のおすまし。

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おなすの田楽と万願寺とうがらし、炊き合わせは冬瓜・芋茎など。葛引きになってて、生姜がきいてる。

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豆御飯と赤だし、お漬け物。そしてデザートに果物のジュレかけがついて、お腹いっぱいに。お昼から贅沢をさせていただいた。精進料理て、味がしっかり付いてるので、ものすご満足感があるのよ。
お茶も滞りなく終わり、お片付けをして・・・まだお腹がいっぱいである。

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表には作家さんがテントを連ねてはったので、帰りしな見せていただく。

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南山さんのブースには、あでやかな交趾焼がいっぱい。こんだけあったら、みんな欲しいし迷うなぁ。けど財布には限界があるんで、お運びの時に一目惚れした、水色に虹の架かった素敵なお茶碗を連れて帰った。
お手伝い言うても3回ほどお茶とお菓子をお運びしただけで、ほとんど遊びに行かせてもろうたようなもん。誠に
幸せな一日であった。こういうのん、またないかなぁ。

送り火の晩はお精進

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100816大文字
昨日の晩は五山送り火があった。8時前になったら、この時だけは開放してくれはる公団の屋上へ向かう。11階建ての屋上からは五山すべてが見えるので、ご近所さんはたいていここに集結する。

夕方、空が曇ってきたし、夕立かなぁ、ここで降ったら気の毒やわ。そやけど乾燥してると延焼の心配があるし、降ってくれたほうがエエかなぁと気をもんでたら、結局は降らへんかった。
雨を危惧してか、今年は点火がちょっと早かった。8時数分過ぎに屋上へ着くと、すでに大文字はしっかり文字になってる。ああ、携帯のもっさい写真でゴメンよー。きれいな大文字は、他所の京都ブログで見てちょうだいね(ヲイ)

100816船形
こちらは船形と左大文字。左は最初、しょぼしょぼっと消えそうに弱々しかったんが、持ち直してしっかりした火文字になった。今年は周囲のナラ枯れに燃え移ったらアカンと、それぞれの山はごっつ気を遣わはったらしい。そやし、はじめは控えめにしはったんかもしれん。

いっぽう船形は最初から勢い良う燃える。この中の一本が、うちの護摩木ね。
ともあれ、無事に点って災害もなくて良かった。と、ご先祖様に手を合わせて公団を降りる。


100816だし豆腐100816きごしょう

帰ったら晩ご飯。一年のうち、この日ぐらいはと、お精進である。
左は、山形名物の「だし」をかけた冷や奴。だしの昆布風味と野菜の歯ざわりが、やらかい絹ごしにアクセントとなってうめぇ〜。
右は、今年初めて作ったきごしょう(葉唐辛子の佃煮)。これが私の「ご飯の供の王様」。ちょっと辛いめに炊いたし、ご飯の甘さが際立って、なんぼでもご飯がススム君である。
あとは、京都のお盆最終日恒例のアラメ、おナスの炊いたん、切干大根の炊いたん、ササゲの胡麻和え、水ナスとキュウリのどぼ漬け。ものすご地味で、インパクトのない食卓。私は魚も肉も好きなんで、ベジタリアンにはなれんなぁ。

とはいえ、お酒も飲んでいる。お精進でも休肝日とは違うのよ(笑)

こうしてお盆の行事が済むと、「ああ夏が終わるなぁ。寂しいなぁ」と思う。もっとも今年はめちゃくちゃ暑いんで、まだ当分は夏気分が味わえそうであるが。



さて、護摩木を奉納してまだまだ元気な老犬・ぱるのお散歩雄姿は京都新聞で見てね。老犬介護ハーネスの話とぱるの様子は、こちらハーネス開発者ブログへ
老犬介護の日々「和柄アロハ屋奮闘記」

くだんの、ぱるがまだ元気やったころの話。普段着の京都を体感できる、京都の言葉で書いた京都のワンコ本はいかがですか?うちの犬たちを綴った爆笑・激怒・感涙をさそう
玉葱ぽんの『洛中いぬ道楽』。感想をブログにUPしてくれはったり、お買い上げいただいたとこでレビュー書いてくれはったらメチャクチャうれしいですっ
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