
京料理展示大会の目玉は「美蓄食」のランチ会。ネットで募集したらあっという間に満席になったそうで、私ら行けて良かった。まずは鳥米のご主人の挨拶、次いで乙文さんから料理の説明があった。以降、一品出されるごとに担当の料理人さんから説明を受ける。

乙文さん担当の「山椒の香りを移した鰆油焼き」。山椒油のおかげで鰆の臭みがなく
身もパサパサしてなくしっとり。思わずお酒がほしくなってよばれる。T様おおきにm(._.)m

露庵菊乃井さん担当の「白味噌仕立ての野菜汁」。京野菜がいろいろ入ってるけど、一度に煮るのではなく、えびいもは揚げてから、その他の野菜も下茹でして白味噌仕立てにしてあるので、汁がきれいである。天盛りされた芹がエエ仕事をしている。この日は京都のブランド米「京式部」も提供されたが、もっちりふっくらしてておいしく、あちこちでおかわり続出。

先だってのイベントでお出汁を試飲させてもろた矢尾治さん担当の「精進出汁の焚き合せ」は、あの時飲んだお出汁が使われてるのね。味がしっかりしていて、精進は素材が淡白なぶん、濃いめの味付けがおいしいなと実感する。あしらいの菊菜と柚子胡椒もエエ感じで、私はこれが一番おいしいと思た。

草喰なかひがしさん担当の「無水なのに出汁たっぷりの鶏冬瓜」。水を使わず冬瓜の水気だけで鶏が炊いてある。一緒に炊かれたセミドライトマトがアクセントになり、生姜も効いているが、鶏がちょっとかたかった。これはレトルトなのでやむを得ないやろけど、鶏は難しいなぁと思う。

最後は萬亀楼さん担当の「京の食材たっぷりの肉豆腐」。焼き豆腐がレトルト加工によりしっかりした噛み応えになり、京都肉は反対にほぐれるやわらかさに。味付けはあくまでも上品でありながら、食べきったら満足感を味わえるという感じやった。いずれの料理もきれいな器に盛られ、あしらいや薬味は新鮮なのでレトルトを感じさせない出来映えであった。

デザートの懐中汁粉。料理は5品であるが、「備蓄」という観点からお湯を注ぐだけで食べられる懐中汁粉をつけたとのこと。
レトルトは加工の中心温度120度・3分以上を維持しなければいけない決まりがあり、それをキープしつつ素材の食感や京料理らしい味わいを再現させるのは、想像以上に難しいそう。そして香りが飛びやすく、香りのおいしさを補うためにスパイスや油調理を工夫したそうである。また、この日のように彩り・あしらい・薬味を加えられないので、災害時にせめてもの贅沢として食べるなら、容器にもこだわりたい。ということで、パックごと食べることを想定し、袋の内側に蒔絵をプリントしてはどうかというアイデアもあるとか。老舗の伝統や高級料亭の味わいを守りながらも、時代に即した新しいことににチャレンジされる皆さんの意気に感心したランチ会やった。

一流料亭と寿司屋のご主人が勢揃い。このみなさんがお碗を持ってきたりお茶を注いでくれたりと給仕してくださり、25人の一流料理人が30人の客をもてなすという、メゾン・ド・パリも真っ青な、ものすご贅沢な時間やった。お土産にあんかけ粥のレトルトをいただき、これで3000円はお値打ち。ごちそうさまでしたm(._.)m
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